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K-1 WORLD GP 2005 決勝トーナメント

「K-1 WORLD GP 2005 in TOKYO ~決勝戦~」

今年は例年になく良い選手がそろった決勝大会になりました。準々決勝からみていきましょう。



<準々決勝>

第1試合
レミー・ボンヤスキー ○-● チェ・ホンマン
         3R判定 3-0

試合開始から直線的に前に出るチェ・ホンマンに対して、レミーはフットワークで距離を取りつつヒットアンドアウェイ。最初からKOできなくても良いような、ダメージを受けない戦い方をしていましたね。チェ・ホンマンは時折パンチを数発叩き込むシーンはあったものの、ほとんどガードの上から。左足にローキックを効果的に当てられると出足が鈍り、練習していたひざ蹴りもほとんど使用できずに判定へ。レミーの作戦勝ちということで、チェ・ホンマンはキャリア・テクニックの差が現れてしまいました。


第2試合
セーム・シュルト ○-● レイ・セフォー
      3R判定 3-0

頭を剃って修行僧にような風貌になったレイ・セフォーは、大会直前の体調不良を引きずってしまったのか、1R途中からセーム・シュルトにペースを握られる。2R以降は一方的に打たれ、時折見せる反撃も力強さは無し。クリーンヒットは数多くあったものの許したダウンはスタンディングのみ。南海の黒豹の意地を見せていただきました。左ハイキックが入ろうと、ひざ蹴りが入ろうとダウンしない打たれ強さとタフネスは驚異的でした。


第3試合
ピーター・アーツ ○-● ジェロム・レ・バンナ
    延長R判定 3-0

因縁のあるこの試合は壮絶な打ち合いに。お互いの有利な距離で戦おうと駆け引きを続けながら、アーツは右ローキック、バンナは左パンチで応酬。結局3Rでは決着がつかず、延長Rへ。延長Rでも両者ダウンを奪うには至らず、僅差の判定でアーツの勝利。判定とはいえ、内容の濃い良い試合を見せてもらいました。
しかし、激戦の代償は大きく、アーツは右肋骨を3本骨折してドクターストップ。代わりにリザーブマッチでゲイリー・グッドリッジに勝利したグラウベ・フェイトーザが準決勝進出。


第4試合
   武蔵 ○-● ルスラン・カラエフ
延長R判定 3-0

22歳の新鋭ルスラン・カラエフが試合開始から、持ち前のスピードと手数で昨年のファイナリストを追い込んでいく。武蔵は何とかやり過ごしながらローキックを中心に攻めて行くも、カラエフの勢いは衰えず、延長Rへ。延長Rでは武蔵が優勢に試合を進めるも、カラエフのバッティングで流れを止められるとバックスピンキックを顎に受けてしまう。その後は打ち合いになり判定へ。辛くも武蔵の判定勝ち。
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<準決勝>

第1試合
セーム・シュルト ○-● レミー・ボンヤスキー
        1R 2分08秒 KO

前回の対戦ではレミーに勝っているシュルト。今回も相性の悪さは変わらないのか、レミーが手数で応戦する前にシュルトが捕まえて必殺の左ひざ蹴りを顔面に叩き込む。レミーはダウンから立ち上がるも、追い討ちの左ひざをボディに受けて悶絶KO。


第2試合
グラウベ・フェイトーザ ○-● 武蔵
           2R 1分05秒 KO

1Rはお互い様子見なのか、距離を取りつつけん制。武蔵は足がそろったところに右ストレートを打ち込まれ痛恨のダウン。このダウン自体にダメージは無さそうでしたが、カラエフ戦のダメージが尾を引いているようで、若干力強さは無くなっている様子。
2Rからグラウベが前に出てくるようになり、武蔵もポイントを取り返すために攻め手が多くなる。パンチの打ち合いで武蔵が下がったところに、左ハイキック→左前蹴りでロープ際まで下がらせ、左跳びひざ蹴りを顔面真正面からヒットさせてKO。
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武蔵のやられているところばかり載せてしまっていますが、武蔵はやられっぷりも見事です(ォィ


<決勝戦>

セーム・シュルト ○-● グラウベ・フェイトーザ
        1R 0分48秒 KO

立ち上がりから前に出たシュルトがグラウベを捕らえ、首相撲から左ひざ蹴りで失神KO。グラウベにいいところを出させずにシュルトが初戴冠。ほとんど無傷の勝利というのが驚きです。
巨人系の選手ということで、チェ・ホンマンと同タイプかと思われそうですが、少年時代から空手をやっていたというバックボーン、巨体に似合わないスピードとテクニックがあればこその勝利だったのでしょう。この手の選手は、バンナやマイティ・モーあたりのハードパンチャーと戦わせてみると、また違った戦い方を見せてくれそうで面白そうです。
(チェ・ホンマンは打撃系の練習を始めて8ヶ月くらいしかたっていないそうで。そのキャリアで決勝トーナメントに進出していること自体は驚異。)
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そういえば、フジテレビは実況の中で、シュルトに「最凶巨神兵」というあだ名をつけていましたが、ヒール(悪役)として扱おうとした選手が優勝してしまう皮肉な結果に。局側にとって想定外の事態だったのかも知れません。決勝では左上のあだ名が「212cm」に変更されていましたしw

谷川さんが影の優勝候補として推してはいましたが、リップサービス程度の受け止められ方しかされていなかったのでしょう。私もシュルトの善戦は想像できましたが、優勝するとは思ってもいませんでした。試合を見れば、その強さは誰もが認めるところであると思いますが。
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巨神兵といえばこの人?ですが、でかい以外に似てるところがあるのか・・・?w(11/20画像差し替え)
by shock226 | 2005-11-20 06:28 | 格闘技・プロレス


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